コラム

東山のファッションと、スタイルについて

ファッションとはその時代に広まっている服飾のことである。広義には音楽やライフスタイルも含む。

名古屋大学の学生は長きにわたり本山原人と呼ばれてきた歴史がある。これは名古屋大学の学生のビジュアルを揶揄して呼ばれる言葉であり、いわゆる衣服に頓着のない様子を指す。

言い換えると東山では「衣服に頓着のない無意識の服飾スタイル」が広く存在するということである。つまり「流行っている」と言える。すなわちそれが東山のファッションなのである。


ファッションから話を変えて、個人のスタイルを持っていることは、とてもかっこいいと思う。

私は中学まではたしか親に服を買ってもらっていたし、高校生のころも衣服に興味がなくて着られればいいという感じだった。服は近所のアピタとかで買っていた気がする。当時、体重が100kgに近くて、店舗で服を探す基準が「身につけられるサイズがあるかどうか」だった。

20歳に近くなってからようやく衣服に興味を持って、服をいろいろな基準で選び、着て過ごし始めて、自分の衣服との向き合い方がわかってきた。

いま自分が、身に付けるもの、またはなにかを身に付けることに対して考えていることはこうだ。

①衣服は他人に印象を与えるためのツールである

②衣服は人類のカルチャーを知るための材料である

③衣服は素材の特性を知るための試料である

④衣服は好きなものを身に付けることができるという娯楽である

こういう「個人の衣服について考えていること」みたいなものが、個人のもつ衣服に対する価値基準であり、「スタイル」だと思っています。もしスタイルを持っている人がいたらぜひ私に教えてください。私はいろいろな人のスタイルを見たり、知ったり、楽しむことがとても好きです。

私は、ファッションや、スタイルや、衣服について楽しみを、東山で過ごす間に知りました。

※ちなみに私は、頭から足先までの人間の全体のシルエットを指して言う、いわゆる「スタイル」という言葉(「あの人はスタイルがいい」という時のスタイル)は、「骨格/肉付き/姿勢」という別の言葉に分けて使っています。


江坂大樹(えさかだいき)
工作、デザイン、企画を行うクリエイター。名古屋大学情報文化学部4年。サークル「大学生の自由研究」にて路上演劇を中心に活動したのち、現在はミスター名大として新たなカルチャーを生み出している。
Twitter:@esakadaiki

東山カルチャーコラムは、東山エリアについて、ゆかりのある方になにかしらの文章を書いていただいて掲載しているコーナーです。毎週金曜17時更新予定。2020年7月のテーマは「東山とファッション」です。

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